かつて、キリスト教の教えからリベラルアーツ(自由人の術)として科学が発展した。
その鍵となるのがマーシャルアーツ(武術)だった。
キリスト教の聖なる絵「イコン」に描かれた手のカタチ、そこから展開する“世の真理”への道筋。
リベラルアーツとして発展してきた現代科学の先にあるものは?
自由に生きる異才の二人が語り尽くす!
理論物理学者の保江邦夫とロシア武術システマの北川貴英が、信仰の力と武術の奥義に迫る対談!
CONTENTS
●Prologue 最も簡単に神秘的パワーを出す方法
「イコンの手」の秘密
カトリックとロシア正教、それぞれの祈り
●Chapter 1 ユーラシアの宗教に伝わっていた身体の奥義
「イコンの手」の反響
薬指を〝薬の指〟と呼ぶ不思議
薬指を繋ぐ感覚を、道具で補助する
原始キリスト教から仏教まで──ユーラシア大陸文化の痕跡
湯川秀樹・岡潔・オッペンハイマーを繋ぐ光明派
●Chapter 2 科学で宗教の極意に迫る
空中歩行へ導いた、天国の旋律
〝光〟は眼ではなく魂で見る
科学は魂を解明できるのか
輪廻転生、人間の寿命、死後の復活について
●Chapter 3 キリスト教に密かに伝わっていた武術とは
雲間から射す光に導かれた、キリストの活人術との出会い
記憶の封印、冠光寺眞法への扉
天寿と人生の宿題
アルテミス=マリアの愛の秘術、冠光寺眞法
時が満ちて受けた、ロシア正教の洗礼
「誰もが人知を超えた存在の下である」という謙虚さ
愛はポジティブ・エネルギーを生む
信仰心と物理学
システマに流れる〝空気〟を辿って
●Chapter 4 感性と物理学が武術を極める
拳銃のグリップにも繋がった「イコンの手」
命がけの任務は〝感度〟が高くなる
片腰に帯びる──自発的対称性の破れ
鎌倉の刀匠や宮本武蔵の経験知を、現代の物理学知識で追いかける
2014年の大阪セミナーでのミカエル・リャブコ×保江邦夫
実地の工学的知恵、拳銃のリャブコ・カスタム
●Chapter 5 宗教的悟りと究極の護身術
己の限界まで挑むから、その先の世界が見える――マジックと超能力
合気に至る必死の祈り
佐川幸義先生の〝縛らない縛り技〟
緊縛による皮膚感覚と精神の拡張
感覚を鋭敏にして、時間や空間との繋がりを掴む
体を作るためには食べなければいけない、わけではない!?
物の理を知って日常と技に活かす
エスタニスラウ神父を機関銃から救った秘密の技
●Chapter 6 音楽などのアートに秘められた真理
寒い国で朗らかに生きる術が込められたロシア民謡
人と人を繋ぐ歌
人と神を繋ぐ歌
宗教と音程、伝書だけでは読めない秘伝
音で知る、音でアクセスする人間の心身
科学も宗教も「知りたい」という願い、自由のための術
●Epilogue 本当の強さとは何か?