恵比寿まで歩いてみました-星辰館〜保江邦夫オフィシャルサイト

恵比寿まで歩いてみました

2019.04.11

 今年の大学入試センター試験の当日、白金から恵比寿まで往復で歩いてみました。これまで毎年センター試験の監督をやらされ続けてきたため、定年で大学とは無縁になった自由の身を堪能する目的も兼ねて、この日にセンター試験の会場外を歩いてみたくなったからです。我ながら、天の邪鬼というか、臍曲がりの真骨頂といったところですね・・・。

 で、調べてみたところ、僕の部屋から一番近いセンター試験会場は歩いて5分のところにある、北里大学薬学部キャンパスだとわかりました。白金商店街を南の端まで歩き、そこから通称「北里研究所通り」を西に向かって数分歩くとキャンパス入り口に到着します。

 天気もよかったため、そのまま通りに沿って西向きに歩いてみました。反対側の歩道を見ると、如何にも昔からここで長年やってきたという雰囲気のだんご屋さんがあります。すぐに立ち寄ってみるとほとんどが売り切れていて、かろうじて残っていた「焼きだんご」を1本ゲット。醤油味のまったく甘くないタレがからまった絶妙の味に大満足。

 そのまま西に向かって歩いてみれば、あのだんご屋さんと同じくらい年季の入った様々なお店が並んでいます。ただし、古い看板は残っているものの、どの店舗も閉まっているようです。もうずっと前に店じまいしたままのように映ります。

 通称「北里研究所通り」には斜めに入ってくるこのような小径が何本かあります。特にこの「清水畳店」には上の写真のように東南の方向から入ってくる小径だけでなく、下の写真のように南西の方向から入ってくる小径があるのですが、なんと後者には「ナザレ通り」というキリスト教的な名前がついていました。

 何となく飲み屋横町といった雰囲気もありますが、真偽のほどは夜の帳が降りてから訪れてみるしかないようです。というわけで、そのままさらに西に向かって歩くと・・・これまた昔からやっている中華料理屋さんの看板が見えてきます。

 近づいてガラスのショーケースをのぞいてみると、食品サンプルの代わりに手書きのメニューが入っています。どれを取ってみても、とても東京の中心部にある中華料理屋さんの値段とは思えません。これなら岡山の田舎の相場です。これには、びっくり!

 この中華料理屋さんからさらに西に向かって歩くと、今度は古い長屋に洋食屋さんや喫茶店、さらには街の本屋さんまでが元気に並んでいます。

 そこからさらに歩くと、今度はかなり年季の入った2階建ての建物が見えてきます。外見は古いままですが、内部は新しくリフォームされてギャラリーのように不定期に使用されているようです。

 で、この古い家屋をリフォームしたギャラリーの西隣はというと、とてもお洒落なフランス料理屋さんのようですね。

 そして、その西隣はというと・・・、これがどういうわけか僕の苦手な韓国料理屋さんでした。とほほ・・・。

 住所表示を見ると、このあたりはまだ「白金6丁目」となっています。いやー、白金というのは飽きさせない街ですね。

 外苑西通りに出たところで首都高目黒線の高架下に到着。その高架に沿う形でこれまた古い商店街が延びていたのですが、その入り口には何と黄色の塗装も鮮やかなクラシック・ミニがポツンと置かれていました。実に絵になります。

 ここで外苑西通りを渡ってそのまま西に10分も歩くと、JR恵比寿駅にたどり着きます。そう、白金から見れば、恵比寿はお隣の街だったのですね。ゆっくり見物しながら歩いても、30分もかかりませんでした。ただ、外苑西通りから恵比寿駅までの通りはビルが密集する形で沿道を埋め尽くしていて、味のある古いお店は皆無。フォトエッセーの被写体も見つからず、最後の最後にやっと見つけたのは小さなビルの1階部分に苦労して作った乗用車2台分の駐車施設でした。

 いやー、もはや芸術作品ですね、これは。

ストリートダンサーならぬストリートアーティストに感銘する保江邦夫

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