先回2月8日に起きた三つの愉快なことについてお伝えしたメッセージの最後を「実はこの夜、もう一つ愉快な出来事があったのですが、それについてはまた改めて」とくくっておきました。何ももったいぶったわけではないのですが、続けて記すには長すぎるし、それ自体で一つの大きなイベントでもあったのでそうさせていただきました。そこで・・・、以下にその圧倒的に愉快で楽しかった出来事についてご報告させていただきますが、その背景には不思議な「意味のある偶然の一致」と目されるシンクロニシティー現象が起きていたのです。
それは、その一週間前に遡ります。2月1日の木曜日は本年度の大学での定期試験日でしたので岡山に戻っていました(昨年の3月末に定年退官していたのですが、本年度も受講者数が300名を超える人気授業「身体コミュニケーション」の後任講師を助ける意味で隔週に授業を担当していたのです)。夕方6時には試験も終わり、その日に大阪まで戻る後任講師とともに岡山駅近くで飲んでいこうということになり、授業を取っていた3回生二人と数年前に岡山市内に就職していた卒業生一人に声をかけたのですが、たまたま前日から岡山に観光に来ていた関西圏の女子大4回生も一人加わり、全員が美人だったためか若い後任講師の男性はいささか緊張気味でした。せっかく関西の人がいるので、岡山以外の人には知られていない「鰆丼」を食べに行こうということになり、岡山駅前のデパート横にある古い店に向かいました。その店はちょうど二年前、若きスピリチュアルブロガーさとうみつろうさんに初めてお目にかかって愉快な時間を過ごした思い出深い場所です。
そして、まさにその店に入って奥の畳の部屋に通された夕方6時15分、僕の携帯電話が振動して着信を知らせました。それこそが、まさにシンクロニシティー。着信情報を見ればななななな、なんと、さとうみつろうさんからの電話だったのです!
こんな不思議な偶然の一致は、精神分析医のカール・グスタフ・ユングが「シンクロニシティー」と呼んでその背景に共通無意識の存在を見出し、またスピリチュアル界では「エンジェルの働き」と理解するように、遠く離れている二人の人間の間に確固として存在する未解明の本質的つながりに思いを馳せるきっかけとなります。そして、そのときのシンクロニシティーはある意味二重のシンクロニシティーだったのです!
それはどういうことかというと、表面的な現象としても確かにシンクロニシティーと見なせるだけでなく、その電話で伝えられたさとうみつろうさんからの依頼内容というのがなんと、二人の人間の間で生じる不思議な同期現象についてこの僕に物理学者としての意見を聞きたいというものだったのです。つまり、そのものずばりシンクロニシティー現象を物理学の観点から解説してほしいという依頼をさとうみつろうさんが二年ぶりに沖縄から僕に電話してきたとき、電話相手の僕は二年前に初めてさとうみつろうさんに会った岡山の店の二年前と同じ部屋に入ったところだったというシンクロニシティーが生まれていたということになるわけです。
こんな驚きは久し振りでした。
そして、その電話での会話で決まったのが、一週間後の2月8日の夕方5時から東京のどこかで飲みながら語らいましょうということでした。指定された広尾の小綺麗な店に東京と横浜の秘書を伴って行くと、そこには二年ぶりに見るさとうみつろうさんの笑顔がありました。僕が秘書を連れていくというのでさとうみつろうさんも合わせて下さったのか、東京の秘書ですと紹介された美女と、ネット配信の「みつろうTV」番組を作っているディレクターの男性もごいっしょでした。できれば僕とのその夜の談笑の様子を「みつろうTV」番組として流したいとのことで、すぐにビデオカメラが回り始めたのですが、その詳細は実際に「みつろうTV」をご覧いただくとして、夕方5時から夜の11時まで6時間もワインを飲みながらみつろうさんと語らっていくうちに僕はあるとても愉快ですばらしい発見をしたのです。
それはさとうみつろうさんが物理学や数学の本質だけでなく様々な法則や定理などを、専門家である物理学者や数学者以上に見事に平易にかみ砕いて誰にでも理解できるように筋道立てて説明する能力をお持ちだということです。理論物理学者の僕が惚れ惚れとするような解説をビデオカメラに向かってすぐその場でやってのけることができるのは、本当に深い理解がないと不可能なことで、特に日本人の学者は外国の学者の受け売りが多くて深い理解とは縁遠い存在ばかりだということを長年見てきていた僕にはとても新鮮に映ったのです。話の途中で何回かご本人に「いやー、みつろうさんの理解は本職の物理学者以上だよ」などといった歓声を投げかけたときには、純粋に喜んで下さってテレビカメラに向かって子どものようにはしゃいでいたのが印象的でした。
話が予言や霊視といった方面にも及び始めたとき、ふと僕の口を衝いて出たのはいつもお世話になっている予言者「麻布の茶坊主」さんのお名前でした。すると、僕が熱く語る茶坊主さんのすごい能力に興味を持ったさとうみつろうさんが是非とも会いたいとおっしゃり、しかも次に上京するときまで待てないという熱の入れようだったために急遽その店にお呼びすることになったのです! これまでは絶対に考えられないことだったのですが、そうして来て下さった麻布の茶坊主さんも後ろ姿限定という条件ではあったものの、初めて不特定多数の皆さんの前に登場し語って下さったのです。これまでカウンセリングのお相手にしか顔を見せたことのなかった伝説の予言者である麻布の茶坊主さんが、ネット配信とはいえTV番組に初登場して下さったのはさとうみつろうさんの純粋さとすばらしさを見抜いていたからに違いありません。
さらに一つ付け加えるならば、その夜楽しい時間を過ごした広尾の店は、一年ほど前に麻布の茶坊主さんと初めて酒を酌み交わしたお店の真上にありました。お店をセッティングしたのは僕でも僕の秘書でもありません。これもまた一つのシンクロニシティーといえるでしょう。
さとうみつろうさんと麻布の茶坊主さんという、これまで魑魅魍魎の類が人間の皮を被って似非スピリチュアリズムや似非精神世界論を声高らかに吹聴することで汚されてきた形而上学を、再び本来の崇高で気高い真理の殿堂として再生させるお役目をお持ちの若き二大巨頭をお引き合わせできたその夜の僕は、とっても幸せだったなーーーー。
ありがとうございました、さとうみつろうさん、麻布の茶坊主さん!
保江 邦夫