著者はいう:
僕自身、実はついこの前まで、合気の本質は物理学の適用限界を超えた形而上学においてのみ理解できると考えていた。それが、齢六十を既に回った今この時期に、まさに青天の霹靂の如く忽然とすべてを理解したのだ。しかも三百パーセントの確信などという言葉ではとうてい言い表せないほどの絶対的確信と共に! ギリシャ時代であったなら「ユーレカ!」と叫びながら走り回ったところかもしれない。そう、日本武道の秘奥に位置づけられ、長い間ほんの数人の伝説的達人のみが操ることのできた神秘の合気技法の眞随を、少なくとも理論物理学が与えてくれる科学的理解の範疇に落とし込んでくることができる!(海鳴社:書籍初紹介より)